保育士資格合格パーフェクトナビ

保育士資格合格パーフェクトナビ
ニュース2026.09.25

子どもにわかりやすい定番表現もNG?!不適切と適切の線引き

「壁ぺったんして待っていてね」「お口チャック」「手はおひざ」――。保育園や幼稚園で、子どもに分かりやすく行動を伝えるために使われてきた表現です。
ところが近年、子どもの人権を尊重する保育への意識が高まるなか、こうした声かけについても「不適切な関わりになるのでは?」という議論が起きています。
では、これまで使ってきた言葉はすべてNGなのでしょうか。保育士として考えたい「適切」と「不適切」の境界を見ていきましょう。

 

「壁ぺったん」は不適切保育?

話題になっているのが、子どもを壁際で待たせる際などに使われる「壁ぺったん」という言葉です。
例えばトイレを終えた子どもに「ここで壁にぺったんして待っていてね」と伝えることで、安全に待つ場所を分かりやすく示せる場合があります。
一方、長時間その場から動かないよう強制したり、罰として壁際に立たせたりするのであれば意味が変わってきます。
つまり、「壁ぺったん」という言葉だけで適切・不適切が決まるとは限らないのです。
子どもに恐怖や恥を感じさせる場合と、行動の目印として安心して受け入れられている場合を区別して考えるべきだと専門家も説明しています。

 

「お口チャック」「手はおひざ」はどう考える?

「お口チャック」や「手はおひざ」も、集団活動で使われることがある定番表現です。
注目したいのは、保育者が何のためにその言葉を使っているのかという点。「先生のお話を聞いてね」と伝えるためなのか、それとも子どもの発言を一方的に封じるためなのか。同じ言葉でも、場面や伝え方によって子どもの受け止め方は変わります。
「この言葉はNG」と覚えるだけではなく、目の前の子どもがどう感じているかを見ることが重要です。

 

「子ども主体」の声かけを考えよう

普段の声かけに迷ったら、子どもが次に何をすればよいのか分かる表現になっているか考えてみましょう。「走らない!」ではなく「ここは歩こうね」、「静かにして!」ではなく「先生のお話を一緒に聞こうか」など、してほしい行動を具体的に伝える方法もあります。
もちろん、危険が迫っているときには「止まって!」と強く伝える必要があるでしょう。どんな場面でも同じ声かけが正解というわけではありません。

 

大切なのは日々の保育を振り返ること

不適切保育を防ぐために必要なのは、「NGワードを増やすこと」だけではないでしょう。
なぜその声かけをしたのか、子どもはどんな表情をしていたのか、もっとよい伝え方はなかったか。職員同士で日常の保育を振り返ることが大切です。
子どもの安全を守りながら、一人ひとりの気持ちや主体性も尊重する…その視点を持ち続けることが、「適切な保育」を考える第一歩かもしれません。