保育士資格合格パーフェクトナビ

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2020.04.30

親が感染、子供どうする?

フリーアナウンサーの赤江珠緒さんが、2歳の子供を育てる中、夫婦で新型コロナウイルスに感染してしまい、同様のケースを危惧する声が多くの保護者から上がりました。
赤江さんは夫が戻ってきてから、ほぼ入れ替わりで、肺炎で入院したとのこと。とても他人事とは思えません。

親が遠方在住・高齢、預けるリスクは大きい

重症化しやすい60代以上の高齢者に子供を預けるのは非常に危険。子供の受け渡しに遠方から来ることも無理でしょう。
保健所は「夫婦で陽性なら、基本的に子供とは離れて宿泊施設で静養」としています。たとえ子供が無症状でも一緒に宿泊施設に連れていくことは不可とのこと。
4月に埼玉県で自宅療養中の50代の男性が亡くなる、という悲劇が起き、基本的に感染者は施設での療養をすることになりました。
厚生労働省は、軽症や無症状の場合、家庭の事情を考え、やむをえず自宅療養をしてもらうことも可とする、としています。

幼い子供が両親と離れて暮らすことは精神的リスクもある

幼い子供がいきなり両親と離されて一人で過ごするのは精神的に大きな負担となります。
保育園の場合、見学に行き、慣らし保育に時間をかけ、保育園の環境や保育士に慣れていけるように、周りの大人が十分配慮して進めていきます。
しかし、病気に感染してしまったらいきなり無理やりに離されることになります。特に人見知りの激しい月齢や性格的要素、感受性の高い子供は情緒を安定させるのが難しいでしょう。持病を抱えている子供もいます。
表面的には「うん、大丈夫」と答えていても、大人を心配させないためにぐっとこらえているのかもしれません。

感染リスクとのバランスをどうとるか

この新型コロナウイルスは、子供は感染しにくい、感染しても重症化しにくい、という特性がありますが、全く感染しないわけではありません。
親に寄り添って抱っこをせがむ月齢のことは濃厚接触が避けられません。
このように、感染させてしまうリスクと子供の情緒面のフォローを天秤にかけ、「各家庭で判断する」となってしまうのは致し方ありません。
フリーアナウンサーの赤江珠緒さんは、体調のすぐれない中、2歳の子供の世話をしながら療養を続けた結果、無理がたたったのか、肺炎で入院してしまいました。

児童相談所を利用する

両親が同時に感染してしまい、子供の面倒が見られなくなったら、保健所と連携し、児童相談所の一時保育施設や児童養護施設で預かってもらうように、国は自治体に要請したとのことです。
ただ、児童施設でも別室の確保が難しく、職員に感染してしまったら多大な影響があります。
とにかく今は基本に返って「感染しないように、させないように」を徹底するしかないでしょう。

2020年4月25日(土)朝日新聞朝刊より出典