幼稚園教論と保育士。傍から見ると同じような仕事をしているように見えますが、分類は異なります。近年は幼稚園教論よりも保育士の方が働ける施設が多く、必要とされています。
基本的に異なる「幼稚園」と「保育園」
保育園とは、日中に仕事などで保護者が保育ができない子供に対し、保護者に変わって保育する場所。家庭的でアットホームな環境で、管轄は厚生労働省になります。
福祉施設なので、教育的要素はあまりありません。近年は独自に教育的な要素をプログラムとして組み込んでいる保育園もあります。0歳児から5歳児までを預かります。
一方、幼稚園は教育機関の一種。管轄は文部科学省で、小学校に上がるまでの子どもを集団生活や教育的な面からサポートします。
ただ教育的な要素といっても、相手は4,5歳児。その月齢で教育を受けたからといって、小学校に上がってから保育園出身の子よりも明らかに順応性が高いとは限らないのが現実でしょう。
近年増えている認定こども園
近年増えている認定こども園。教育と保育を一緒に担おうというスタンスのもとに始まりました。
働く親が増え、幼稚園は定員割れが相次ぎ、一方で保育園は待機児童の解消がなかなか進まない・・・このような現状から、幼稚園が新たに認定こども園として一新するケースも増えてきました。
資格は幼稚園教論と保育士の両方が必要ですが、園のタイプや子供の月齢によって異なります。
●幼稚園型:元は認可幼稚園で、それに保育園の機能を追加した園。3歳未満を担当する場合は保育士資格が必須で、3歳以上は無くてもOK。
●保育園型:元は保育園で、それに認可幼稚園の機能を追加した園。3歳未満を担当する場合は保育士資格が必須で。3歳以上は無くてもOK。
●幼保連携型:教育機関である幼稚園に、長時間預かる保育園の機能を兼ね備えた園。両方の資格が必要だか、経過措置をもうけている。
●地方裁量型:認定こども園:認可外保育施設が都道府県の認定を受け、教育とと保育の両方を実施している園。3歳未満を担当する場合は保育士資格が必須。3歳以上は無くてもOK。
これからは幼稚園教論よりも保育士が必要とされる
幼稚園は9;00ころ始まったと思ったら14:00頃お迎え。お弁当を持たせる必要もあり、夏休み・冬休み・春休みも長く、土曜日に行事があるたびに代休で月曜が休みになります。これでは働く親は預けることができません。そのため、あちこちで定員割れがおきています。
延長保育を利用しながら働いている人もいますが、料金が別なのでかなり高くついてしまいます。
幼稚園は専業主婦が子供を預けるところ、という基本的な土台は変わっていないのが現状で、現代のニーズにマッチしなくなってきています。
そのため、今後は保育士の資格を取得しておいた方が圧倒的に有利です。
幼稚園教論では預かれない0歳児~2歳時も預かれますし、保育園だけではなく乳児院や児童養護施設など、国の機関での働き口もたくさんあります。
これから大学や短大に通って資格を取得する人は、幼稚園教論と保育士の両方の資格が取得しておくことをおすすめします。
またセカンドキャリアとして取得するなら、働き口が圧倒的に多い保育士がおすすめです。