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仕事2021.01.09

横浜の団体が保育士の負担増を訴える

以前から保育士の待遇改善が必要であることが叫ばれていますが、このコロナ禍でさらに厳しい状況に陥っているようです。

横浜の団体が負担増を訴える

訴えたのは横浜市の保育関係者で作る任意団体である「横浜保育問題協議会」。新型コロナウイルスの対応で現状を各保育所に聞き、アンケートを行い、結果を公表しました。
保育士が特に負担が大きいと感じているのは、
・こどもの受け渡し体制の変更
・消毒作業に伴う負担増
これらであることも分かりました。

アンケートは市内の民間保育所204カ所から回答を得る

アンケートは2020年11月、横浜市内にある694カ所の民間認可保育所に配布しました。回答を得たのは204カ所。
このコロナ禍で密をさけるため、朝夕の送迎時に子どもの受け渡し場所を室内から玄関に変更した施設が多くありました。
また、コロナ禍以前は保護者が保育室に入って室内で荷物の準備を行っていましたが、それを保育士が行うように変更した施設も多くありました。
そのため、これらの作業に費やす時間が大幅に増え、全体で1~2時間ほど増えたという施設が約4割にものぼったとのことです。

朝と夕方に特に人員が足りない!

保育園を運営する園長からは、現場の事例として、朝の受入れと準備、帰りの時間帯に、特に人手が足りないと訴えていました。
また、おもちゃの消毒作業には1~2時間ほどかかると回答した施設は半数近くにものぼりました。
子どもの昼寝の時間帯には、子どもの呼吸チェックや書類の作成のほかに消毒作業をしなければなりません。
現場は保育士の昼食時間を削って対応している厳しい現状が報告されました。

コロナ禍でさらに業務過大に

「横浜保育問題協議会」は、コロナ禍で明らかに保育士の業務が過大している現状がつかめた、と話しています。
11月末にはアンケートとは別に横浜市に対して保育士の処遇改善などを訴える要望書を提出しました。
協議会会長の辻村さんは、子ども一人ひとりにていねいに関わることが困難になっている、と話します。
慢性的な人手不足は以前からだが、少しでも保育士が子ども達に笑顔で向きあえるように訴えていきたい、と話しています。

2020年12月24日(木)朝日新聞朝刊より出典