保育士の働き方は、正社員やパートだけではありません。近年、注目されているのが「派遣社員」という働き方です。
自分のライフスタイルに合わせて柔軟に働ける一方で、安定性やキャリア形成の面で課題もあります。
派遣保育士として働く魅力や注意点を詳しく見ていきましょう。
派遣保育士とは?
派遣保育士は、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の保育施設で勤務する形態を指します。実際に働く現場は保育園や認定こども園、学童施設などさまざまで、契約期間は数か月単位で更新されるのが一般的です。
正社員やパートとの大きな違いは、「給与の支払い」や「勤務条件の調整」を行うのは派遣会社である点。そのため、職場で困ったことがあっても直接上司に言いにくい場合は、派遣会社が間に入ってサポートしてくれるという安心感があります。
派遣で働くメリット
勤務条件を選びやすい
派遣会社に登録すると、希望する勤務日数・時間帯・勤務地を伝えたうえで求人を紹介してもらえます。たとえば「週3日だけ働きたい」「朝は子どもの送迎があるので10時から勤務したい」といった希望も通りやすく、子育てや家庭との両立を重視する方には大きな魅力です。
残業や持ち帰り仕事が少ない
正社員は行事の準備や保護者対応などで時間外労働が発生することがありますが、派遣保育士は契約に基づいた業務に限定されるため、残業や持ち帰り仕事が少ない傾向にあります。
「保育そのものに集中したい」という方に向いています。
派遣会社のサポートがある
給与や契約条件、職場での人間関係などで不安があっても、派遣会社の担当者が間に入り調整してくれるので安心です。
特に「初めての職場で不安」「自分から園に言いにくい」といった場面で心強い味方となります。
時給が高めに設定されることも
派遣保育士の時給は、パートやアルバイトより高めに設定される場合が多いです。
短時間勤務でも効率よく収入を得られるため、「限られた時間でしっかり稼ぎたい」という方に適しています。
派遣で働くデメリット
雇用の安定性に欠ける
派遣は契約期間が数か月ごとの更新になることが多いため、長期的に同じ園で働き続けられるとは限りません。契約が終了すると次の派遣先を探す必要があり、安定性を求める方には不安要素になることもあります。
賞与や退職金がない場合が多い
正社員と異なり、賞与(ボーナス)や退職金が支給されないケースが一般的です。
福利厚生も派遣会社によって異なるため、登録前にしっかり確認しておくことが大切です。
キャリアアップの機会が限られる
派遣先で主任や園長といった役職を目指すのは難しく、キャリア形成の幅が限られる点もデメリットです。「保育士として長く働きたい」「管理職を目指したい」という方には物足りなさを感じるかもしれません。
こんな方におススメ
家庭や子育てと両立したい方
フルタイム勤務が難しいママ保育士にとって、短時間勤務や週数日の勤務が選べる派遣は大きな魅力です。
ブランクから復帰したい方
出産や育児で現場を離れていた方が「少しずつ保育に慣れたい」と思うとき、派遣での勤務は良いリハビリになります。
いろいろな園を経験してみたい方
派遣を通して複数の園で働くことで、園ごとの保育方針や雰囲気を比較できるのも大きなメリットです。自分に合った職場探しのステップとして利用する方も少なくありません。







