緊急事態宣言中は登園人数を絞っていた保育園が徐々に再開され、元通りになってきました。
感染を避けるための取り組みが工夫され、3密になりがちな現場への新しい対策を探っています。
千葉県柏市の麗澤幼稚園の「2グループ分け ハイブリッド保育」の取り組み
ここでは、在籍児を2つのグループに分け、1日おきにそれぞれが登園するしくみを導入しています。朝は検温と消毒とおはようの挨拶がセット。
なるべく密にならないように、教室に置く机の数を減らし、離れて座ります。
通常の保育時間は午後2:00までですが、当面の間は午前11:30まで。お弁当もなしとしています。
トイレや庭遊びの時も、クラスごとに時間をずらし、密にならないように工夫をしています。
登園しないグループの子どもたちはZOOMでオンライン保育
午前9:45~15分ほどの朝の会を実施し、子どもたちに手遊びや歌などを配信して一緒に参加してもらいます。
午後1:00からは帰りの会も実施。時間を決めて、子どもたちの生活のリズムを崩さないようにしています。
さまざまな道具やツールを使って「新しい日常」
幼稚園や保育園向けの動画配信アプリを導入する所が増えています。子どもたちの様子を保護者は手軽に見ることができます。
Youtubeだと、不特定多数の人達に見られてしまうため、登録した人だけがみられるアプリで対応しているとのことです。
子どもたちの育ちや先生の声や表情をなるべく届けたいという思いもあります。
また、食事中の感染の予防をする透明な樹脂を付けたパーティションも注文が相次いでいるとのこと。子ども同士の飛沫感染には神経質にならざるを得ません。
まだまだ登園自粛の継続をする園も
首都圏では、まだまだ感染者が出ています。登園の自粛を求める園も多いとのこと。
自宅での保育が可能だったり、保護者が仕事を休める環境にあったりする場合、6月いっぱいまで可能な範囲で登園を自粛してもらっているそうです。
保育園の現場は3密を避けるのは到底困難です。しかし、登園の自粛により乳幼児の心身の発達に必要な環境が失なわれてしまわないかが危惧されます。
これからは「ウィズコロナ」。物理的にも人員的にも余裕を持った保育ができるような施設と保護者の協力は不可欠でしょう。
2020年6月16日(火) 朝日新聞朝刊より出典