保育士資格合格パーフェクトナビ

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2019.10.10

絵本専門士になるには

絵本の専門家であることを示す「絵本専門士」はより、質の高い保育を目指している保育士の間で、年々注目度が増しています。
比較的新しい資格のため、実際にはわからないこともまだまだ多いと思います。
どのように資格を修得することができ、どのように活かしていけるのか絵本専門士の魅力を深く探っていきましょう。

絵本専門士とは

絵本専門士とは、絵本に関する深い知識、読み聞かせなど高度な技術と感性、それらをすべて備えた絵本の専門家であることを証明するための資格です。
近年、絵本は言語力や感性、理解力を発達させ、豊かな人格形成をもたらすものとして重要な位置づけをしており、幼児期から絵本を読んだり聞いたりすることが子どもの発育によい影響を与えるということがわかっています。

絵本専門士になるには

絵本専門士になるには、国立青少年教育振興機構が開講している絵本専門士養成講座を受講し、資質・能力が基準を満たしていると評価されることが必要とされます。とはいえ、誰もが資格を取得できるというわけではありません。
募集要項は以下の通りです。
<下記のいずれか、あるいは同等の資格・実務経験を有する者>
①子どもや絵本に関する資格を持っている
(例)保育士・幼稚園教諭・司書または司書補、小学校教諭など
②絵本に関する実務経験が3年以上ある
(例)保育士・幼稚園教諭・図書館職員・福祉施設職員・絵本や児童文学の出版、販売、編集などの実務経験
③絵本に関する活動を3年以上行っている
(例)絵本の語り読み活動・絵本に関するワークショップなどの実務経験
④絵本学や児童文学、美術について研究実績を持っている
(例)大学院などで児童文学の研究実績がある
<受講料>
50,000円(受講にかかる交通費等は自己負担)
<受講定員>
70名(35名×2クラス)
<申し込み>
インターネット
<選考>
エントリーシートによる選考

絵本専門士になるための登竜門、絵本専門士養成講座の受講者には、絵本に関する一定知識や一定年数の実践経験を有することが前提とされています。そのため、上記の応募資格を満たし、さらにエントリーシートによる選考を通過し、定員とされる70名の中に選考される必要があります。

絵本専門士で取得できるスキル

絵本専門士養成講座では、絵本専門士としての役割を担っていくために必要となるさまざまなスキルを学んでいきます。
絵本専門士に必要とされるスキルは、「3つの領域」と「6つの能力」です。
<3つの領域>
●知識:絵本や子どもに関する知識
●感性:豊かで魅力のある人間性
●技能:手遊び、読み語り、創作活動など
<6つの能力>
●選択力:子どもの発達段階に応じた絵本を選択する力
●コーディネート力:絵本を通して、個人やグループを結びつける力
●企画力:絵本に関わる事業を企画、実施する力
●コミュニケーション能力:相手との適切な意思疎通ができる力
●表現力:物事を論理的に相手に分かりやすく説明する力・共感する力
●指導力:研修などの講師として指導し、アドバイスする力・ワークショップを運営する力

これらは絵本の魅力と可能性を伝える絵本専門士として活躍するために、すべて欠かすことのできない力です。子どもたちの心に響く読み聞かせをするためには、絵本を選択する力や表現力、コミュニケーション能力は必須です。
次回は、絵本専門士のメリットについてご紹介します。