保育士資格合格パーフェクトナビ

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2021.05.01

増える多胎児、経験者が支援します!

双子や三つ子などの多胎児を育てる家庭への支援が続々と始まっています。今、経験者が家庭訪問を行う「ピアサポート活動」が注目されています。経験を共有して育児の負担を和らげるねらいがあります。

不妊治療の拡大で増える多胎児

菅内閣が目玉としてあげた政策に「不妊治療の保険適用」があるのは有名な話。これから不妊治療をする人が増えるにつれて、多胎児はさらに増えると予想されます。
排卵誘発剤を使用すると、体質によっては多くの卵子が育つ人がいるそうです。中には4つ子を妊娠して、2胎を減胎手術したという悲しい話も聞きます。

多胎児は1人の場合の知識や経験が当てはまらない!

1人でも育てるのは大変なのに、双子、三つ子は想像を絶する大変さでしょう。
一般的な育児情報や両親学級では、ずぼらな子育てを教えてくれません。子育てに正解はなく、10人いれば10通りの育児があって良いのです。
育児情報誌や育児サイトは何かときちんとマニュアル通りにしようとする傾向があります。多胎児の親はこれに苦しめられています。
多胎児の親がもっと自信を持っ子育てができるように支援したい、これがピアサポート活動の始まりです。

課題は継続的な支援や行政との連携

質を保って継続的に支援するために、研修を開いたり、行政との連携を取ったりしなければなりません。
自治体から業務委託を受けるには、法人化して運営基盤を強化した方がいいのでしょうが、なかなかハードルは高そうです。
現在、一般社団法人化を目指して、クラウドファンディングを行ったところ、資金が集まったとのことです。

●関東多胎ネット サイト
https://sites.google.com/view/kanto-tatai-net

クラウドファンティング(CAMPFIRE)サイト
https://camp-fire.jp/projects/view/334485

当事者の母や集まりだけだと情報・支援が不足

日本多胎支援協会の太田理事は、当事者の母親たちの集まりだと情報も不足しますし専門職の人との連携も進みません。
一方で法人化すれば、行政からの助成が得られるかもしれませんが、活動を継続していくための責任も伴います。

これからさらに必要とされる多胎児支援の取り組み。特に不妊治療を経た人は年齢が高いことも多く、体力的に限界を感じる人が多いとのこと。支援の輪がもっと広がっていく事を望みます。

2021年4月2日(金)朝日新聞朝刊より出典