毎年3月になると保育園や保育士の不足、待機児童問題が取り上げられます。2020年度も待機児童問題の解消は完全にされそうにはありません。
4人に1人の子供が保育園に落選している現状
朝日新聞が調査したところ、認可保育園の利用を申し込み、1次選考で落選した子どもが全国で6万人もいることがわかりました。
申込者に占める落選者の割合は27%と、4人に1人が落選している状況です。政府は来年の3月まで待機児童ゼロを目標に掲げており、少しづつではありますが、待機児童は減っています。
しかし、落選した人の割合が前年度の調査よりも増えてしまった自治体は4割もあったとのことです。
自治体の1次選考でほぼ決定する保育園
認可保育園への入園の可否は自治体が決めます。保護者が自治体に申し込み、1月2月の1次選考で大半が決まります。
朝日新聞が調査したのは
・政令指定都市
・東京23区
・昨年の4月時点で待機児童が100人以上した自治体
計71市区町。59自治体が落選者を公表しています。
その59自治体で220,714人が申込み、59,690人が落選してしまいました。
落選者は前年よりも783人減りましたが、落選率が上がってしまった自治体もあったとのこと。
以下、落選率(1次選考の申込者に対する落選者の割合)が40%以上の高い自治体
①兵庫県宝塚市 44.5%
②沖縄県南城市 41.3%
③東京都港区 41.0%
④兵庫県尼崎市 40.8%
⑤福岡県大野城市40.5%
大都市圏と出生率の高い地域が待機児童が多いです。また、2019年10月に3歳児以降は無償化対象となったため、申し込み者が増えたことも影響しているようです。
同じ無償化なら、長く預かってくれる保育園
3歳児以上の幼稚園・保育園が無償化されたため、。3歳児以降の申込みがかなり増えたとのことです。
幼稚園は保育園と比べると預かる時間が短く、給食もないところが多いです。さらに延長すると別途保育料を徴収されるため、保育園への申込みが殺到したことが、倍率をあげた要因と見ています。
2020年3月20日(金)21日(土)朝日新聞朝刊より出典