保育士資格合格パーフェクトナビ

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仕事2019.08.01

公務員保育士の待遇とは


保育士の年収の低さや待遇の悪さが話題となっていますが、それは民間施設の私立保育園で働く保育士さんを指す場合が多いようです。
同じ保育士でも公立の保育園に勤務する保育士さんは給与面や待遇が違うと言われていますが具体的にはどう違うのでしょうか。「公務員保育士」についてご紹介します。

公務員保育士とは

保育園には公立と私立があります。公立の保育園を運営しているのは都道府県や市町村などの自治体のため、公立の保育園で働く保育士は「公務員」となります。
一方、私立の保育園を運営しているのは一般企業や社会福祉法人・NPO法人などさまざまです。
公務員と聞くと「安定」とイメージされる方もいらっしゃいますが、保育士の公務員は果たして当てはまるのでしょうか。

私立保育園との比較

公立保育園と私立保育園で年収や仕事内容、産休や育休などの待遇面について詳しく見ていきましょう。
●平均年収について
<公立>
6,308,801円(東京練馬区)
<私立>
3,167,000円(厚生労働省)
●仕事内容
<公立>
保育の内容にあまり大差はありませんが、延長保育を行っている施設は私立より少なく、
比較的ゆとりをもって働けるかもしれません。
<私立>
延長保育はほとんどの園が行っています。また、独自のカラーを出す必要があり何かに特化した保育を行っているところが多いので忙しい所が多いようです。
●待遇
<公立>
休日も多く、産休や育休もしっかりと取れます。また、社保などの福利厚生が手厚いです。
<私立>
休日や有休、産休・育休の制度はきちんとしていますが、施設によってはその権利を行使することが難しかったりすることもあるようです。

公務員保育士になるには

①採用試験について
私立の保育園よりも待遇も労働環境も良さそうな公務員保育士。
公務員保育士になるためには、保育士資格の保有を前提としてそれ以外にも自治体の公務員試験に合格しなければなりません。採用試験は自治体によって違いますが、筆記試験や面接、実技試験や身体測定があるようです。
●試験内容の例
<一次試験>
一般教養試験・専門試験・一般論文
<二次試験>
体力検査・面接  等

一次試験では、保育士としての知識や思考力、2次試験では実践的な能力を問われるようです。他にも、1次試験で集団面接や二次試験で適正検査などを行う場合があります。各自治体の募集要項をしっかり確認しておきましょう。
●採用試験の難易度
試験内容は各自治体によって異なるため一概には言い切れませんが、対策をしっかりと行っていれば試験自体はそこまで難しいものではないようです。しかし、公務員の保育士はとても人気のため倍率は高いと言えるでしょう。
●年齢制限について
注意してお金くてはならないのが年齢制限です。採用試験は各自治体による公務員試験なので年齢制限があります。この年齢も各自治体によって様々ですが、20代半ばから30歳くらいまでのところが多いようです。
②勉強方法
<筆記試験>
<一般教養>
国語・数学・社会・英語・理科の全範囲。高卒レベル。
<専門知識>
保育や福祉に関する知識

一般教養はとても範囲が広いです。一番の対策は過去問をとにかく何度もとくことです。間違えたところはすぐに復習をし直し、再度過去問を解きましょう。正答率を高めるために苦手分野はつぶしておく必要があります。
時間的・金銭的余裕があれば、専門のスクールに通うこともオススメです。
●実技試験の対策
実技に関しては自治体によって実施されるところとされないところがあります。
ピアノ演奏、絵本の読み聞かせ、絵画などの試験がありますので、受験する自治体の募集要項を確認しておきましょう。
●合格から採用までの流れ
公務員試験に合格した場合、すぐに公務員保育士になれるというわけではありません。採用試験に合格すると採用候補者名簿に登録がされます。
その後、保育園から採用要望があって初めて公務員保育士となります。
もし、採用されずに登録期限の1年がすぎてしまった場合は次の年に再度採用試験を受ける必要があります。

私立の保育士と比べると、高収入・安定・好待遇な公務員保育士ですが、採用試験の倍率も高く難関とは言えます。しかし、チャレンジする価値はおおいにあるでしょう。年齢制限もあるため早めの決断をお勧めします。