赤ちゃんの肌はとてもぷにぷにしていて可愛らしいですね。そのみずみずしさから、触ってみたくなります。
ここではそんな赤ちゃんのぷにぷに肌の秘密に迫ってみましょう。
赤ちゃんの皮膚はとても薄くて未熟
皮膚は、一番外側が表皮、その下が真皮、この2つの層からできています。厚さは両方合わせて2ミリくらい。そのうちの表皮は、大人でもわずか0.2mmしかありません。赤ちゃんはなんとその半分の0.1mm程度しかありません。
小学生の間に大人と同じ0.2mmくらいになります。
薄いだけであんなにぷにぷにと柔らかい?
皮膚の下にある皮下脂肪は、大人よりも赤ちゃんの方が厚く、成長に従って薄くなっていきます。
肩から肘までの腕の皮下脂肪の厚さは、乳児で6.3mm、10~13歳で4.5mm、23歳以降では3.6mm。
赤ちゃんの肌がぷにぷにで可愛らしいのは、皮下脂肪が厚いからです。
大人と同じ汗っかき
汗を出す汗腺。これは大人よりも赤ちゃんの方が多いとされています。
大人と赤ちゃんでは、身体の表面積がかなり違います。それなのに汗腺の数は多いため、赤ちゃんの肌は瑞々しく潤っています。
また、皮膚に含まれる水分量は、生後2~3か月が一番多く、その後は徐々に減っていきます。
赤ちゃんの皮膚がぷにぷにでみずみずしいのは、こんな理由があったからなのです。
一方で、小さな体に大人より多く汗腺があるため、赤ちゃんはとても汗っかき。肌を清潔に保つのに両親が大変なのは納得できますね。
そもそも皮膚ってどんな働きをしている?
私たちの身体を覆っている皮膚は、皮下脂肪を含めると、体重の約15%を占めています。身体の中にある水分が外に出てしまうのを防ぎ、皮下脂肪や内臓脂肪を守る、といった大切な役割をしています。
大きなやけどをすると命の危険にさらされるのは、体から水分がでていってしまうため。さらには、微生物やさまざまな外敵から体を守り、体温を調節してくれます。このように皮膚は体にとって大切な役割を果たしているのです。
肌を健康に守るためには、「清潔」「保湿」「紫外線予防」が最も大切です。これについては、大人も赤ちゃんも同じということが分かります。
2020年1月25日(土)朝日新聞朝刊より出典