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2021.01.23

早生まれの子は心配?育児のヒントを専門家が指南!

早生まれとはその年の早い月に生まれることを言い、1/1~4/1までに生まれた子どものことを指します。
子どもの1年は大人の1年と全く違い、驚くほど成長・発達します。そのため、早生まれの子どもを持つ親は何かと心配がつきまといます。
そんな早生まれの子どもたちの育児のポイントは「非認知能力を向上させる」ことにあると専門家は語っています。

中学生~高校生位までは残ってしまう・・・早生まれの不利

東京大学大学院の山口教授によると、早生まれの影響は高校生くらいまで残ってしまい、高校入学時の偏差値と生まれ月の関係を調べたところ、明らかに差があったとことです。
しかし全く心配はいりません。学力や体力の差はいづれ縮まります。
ではどこに差が出てしまうのでしょうか。それは「非認知能力」だと指摘しています。
早生まれの子どもの育児について、親はどんな点に気を付けたらいいのか、ポイントを教えてくれました。

認知能力と非認知能力

認知能力とは、テストで評価されるような学力を指します。一方で非認知能力とは、目標の達成・他者との協調・感情のコントロールという三つの要素を指します。
学校ではどうしてもテストの点数といった認知能力で評価されてしまいがちです。ですが、社会に出て活躍している人は非認知能力が高いことが分かっているとのことです。

親は勉強の遅れが心配、認知能力の向上にばかり投資してしまう

成績で評価されてしまう学校生活では、親はどうしても子どもの学力の遅れが気になります。その結果、認知能力の向上にばかり投資してしまいがち。
実際に早生まれの子どもは塾に通っている割合が高く、勉強時間も長い傾向があるとのこと。
しかし、外遊びやスポーツ、芸術に触れる時間は少ないそうです。
非認知能力はこの外遊びなどの経験を通じて養われます。
親はどうしても学力面にばかり気をとられてしまい、その結果外遊びなどの時間を削って塾通わせたりしてしまいます。その結果、非認知能力が育ちにくくなってしまうとのことです。

早生まれの子どもこそ、積極的に外遊びや異年齢交流を!

早生まれの子どもこそ、非認知能力を向上させるために、外遊びを積極的に行ったり自分より年齢の低い子と遊んだりする時間を持たせてあげて、と白梅学園大学名誉教授の無藤隆さんは語っています。
同じ学年の子どもとばかり一緒にいると、4月5月生まれの友達にはかなわないため、対等にぶつかり合ったりする経験がなかなかできません。そのため、常にリーダーについていくフォロワーになってしまいがち。
親はあえて異年齢の子どもたちと接する機会を作ったり、役割を与え出番を作るようにしてあげるとよいとのことです。
親は決して劣等感を植えつけるような発言をしてはなりません。

2021年1月10日(日)朝日新聞別冊 EduA より出典