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2020.06.18

子どもはどうして寝相が悪いの?

朝起きて、子どもの寝相の悪さにびっくりした親御さんは多いでしょう。寝ている時も顔を蹴られたり、きょうだい二人の位置が変わっていたり。でもうらやましいくらいの深い眠りですね。
子どもはどうしてこんなにも寝相が悪いのでしょうか。

脳の運動野が未発達

一般的に人は寝ている間に寝返りを打ちます。脳には体中の動きをコントロールする「運動野」という分野があり、ここが姿勢のコントロールをしています。
子どもはこの「運動野」が未発達。そのため、大人に比べて、寝ている間に大きく姿勢が変わると言われています。
成長するにしたがって運動野は発達し、中学生頃には寝相が良くなるとされています。しかし個人差が大きいため大人になっても寝相が悪い人は大勢います。

子どもは、寝返りを打つ「ノンレム睡眠」の回数が多い

眠りには2種類あります。

●レム睡眠・・・身体は眠っているけれども脳は覚醒している状態
●ノンレム睡眠・・・身体も脳も眠っている状態

寝返りを打つのは、ノンレム睡眠の時や、レム睡眠からノンレム睡眠に切り替わる時に多いと言われています。

ノンレム睡眠とレム睡眠を1セットと考えると、大人の場合は1セット90分~120分。それを一晩に3~6セット繰り返します。
幼児の場合、1セットが40分~60分と短め。さらに乳児はもっと短く、40分から50分。そして、睡眠時間も10時間ほどと長いため、10~15セット繰り返されることになります。

そうなるとノンレム睡眠の時間が長くなりますし、レム睡眠からノンレム睡眠に切り替わる回数も増えます
そのため、良く寝返りをうち、寝がえりの回数も多くなります。子どもが寝相が悪いのはこのためです。

質の高い睡眠をするために寝がえりは必要

寝返りは、質の高い睡眠をするためには欠かせないとされています。同じ姿勢でずっと寝ていると、身体の一部に負担がかかり血の流れが悪くなってしまいます。痛みやしびれの原因にもなってしまいます。
寝返りを打つことで、姿勢を変え、負担がかかる場所を分散できます。

また、寝ている間は体温が上がって良く汗をかきます。寝返りを打つことで、身体と布団の間に隙間ができ、温度や湿度を調節できます。

寝返りをうたない月齢の赤ちゃんならベビーベッドでいいですが、寝返りを頻繁に打つようになったら、大人と一緒に布団を並べて、たくさん寝返りが打てるようにしてあげるといいでしょう。

寝返りが多くても全く心配はいりません!

寝返りが多いということは、それだけ高い質の睡眠ができているということなので、全く心配はいりません。
ただし、よくいびきをかいている子どもは要注意。「睡眠時無呼吸症候群」が疑われるため、心配なら病院に行きましょう。

2020年6月6日(土)朝日新聞朝刊より