離乳食の悩み尽きません。愛情込めて作った離乳食を一口も食べてくれない・・・そんな時に味わう脱力感やむなしさ。もちろん赤ちゃんが悪いわけでもないですし、母親が悪いわけでもありません。
そんな離乳食をもっと楽に考えるヒントをお伝えします。
ネット情報、育児書・・・自分の子にはどれもあてはまらない!
2015年に厚生労働省が乳幼児栄養調査を行い、離乳食について調査しています。そうすると、実に親の7割が離乳食で困った経験があると答えていたことがわかりました。
原因は、作るのが負担、小食や偏食、母乳やミルクの方が好き、などとのこと。
離乳食でつまづいてしまい、育児を負担に感じる親は多いそうです。赤ちゃんにとっては最初の食べ物との出会いである離乳食。親子で楽しく進められるような支援や情報共有は必要だと感じます。
「体重が増えない」「生後9か月位を過ぎても受け付けない」→小児科医に相談を
離乳食を始めて、体重が全く増えなかったり、生後9か月頃を過ぎても食事を全く受け付けなかったりなど、極端な状況が続いたら、迷わず小児科医に相談してほしいとのことです。
離乳食に正解はありません。万人に共通する画一的な方法もありません。一人ひとりの発達や特性に合わせて進めていけばOK。とはいえ、周りの赤ちゃんと比較してしまって、悩んだりつまづいたりしてしまうもの理解できます。
離乳食は母乳やミルクに足す補完食です!
母乳やミルクを赤ちゃんから無理やり引きはなし、食事に置き換えようとすると、あまり上手くいきません。
ここでは考え方を根本から変えて、母乳やミルクではたりない栄養素を足す、と考えれば気持ちが楽になります。メインの栄養素は母乳。ミルクでいいのです。
赤ちゃんはハイハイを始めるとかなり運動量が増えていきます。動きが活発になると、母乳やミルクだけではエネルギーが足りなくなります。離乳食はそれを補うものと考えましょう。
この考え方は世界保険機構(WHO)でも推奨しています。日本でも2019年より厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」に盛り込まれています。
母乳やミルクでは不足する鉄分とエネルギーを意識
母乳やミルクだけでは不足するのが鉄分やエネルギーです。特に母乳では不足しがちです。フォローアップミルクには鉄分が含まれているので、離乳食に混ぜたりすると良いでしょう。
離乳相は赤ちゃんが好みやすい白身魚や果物、おかゆから始めますが、肉や赤身魚などのたんぱく質を意識し、鉄分が含まれる粉末ベビーフードを混ぜるなどいろいろと工夫してみましょう。
2021年5月1日(土)朝日新聞朝刊より出典・引用しています。
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